世界で最も古いとされる砂漠、ナミブ砂漠。
この沿岸部は霧が濃く波が荒いため、昔から航海の難所とされてきた。
今でも多数の沈没船が横たわっているが、最も象徴的なものが砂漠の中に横たわるこの巨大な沈没船だろう。

1909年9月5日、スワコプムンドからケープタウンに向かう2272トンの大型客船が濃霧のために座礁。
現在は海岸線から遠く離れた砂漠の中で、ほとんど訪れる人もなくひっそりと朽ち果てている。

『動く砂漠』とも形容されるほど強風により姿を変えるナミブ砂漠。
内陸にあるこの船は、100年間ほどの間に砂漠が800メートル沖合まで移動した証拠でもある。

この沈没船の周辺には道路が存在しない。
アクセスは延々と砂丘の中をドライブするか、ヘリをチャーターして飛ぶことになる。
